いい作品なのに日本語題でちょっと損してる気がする『悪霊喰』

ヒース・レジャー主演のカルト・ホラー。スタッフの事故や宣伝担当者の失踪など、度重なる不幸により5回の公開延期を経て上映された話題作。

ゴア要素はほとんどなく、心霊描写もあまりない。いい声がふんだんに聞けるので怖いとか思う前に聞き惚れる。ホラーが苦手な人にもおすすめ。

ざっくりしたあらすじ※ネタバレ注意

聖アンドリュース教会で司祭を務めるアレックスは、教会から禁忌とされる「真実を追い求める」ために結成されたグループのメンバーであった。ある日、師であり育ての親であった司祭のドミニクが亡くなったと知る。アレックスはドミニクの死の真相を知るためにローマへと向かう。グループのメンバーであるトーマスや、過去にアレックスが救った女性マーラと共に調査を続けるうちに、事件の鍵を握る男イーデンの存在を突き止める。

ざっくりした人物紹介と相関

アレックス・バーニエ

演:ヒース・レジャー
声:宮本充

聖アンドリュース教会の若き司祭。ラテン語を使う古いスタイルでミサを行なっている。エクソシストとして救ったマーラに慕われている。師と仰いでいた司祭のドミニクが亡くなったと知り、その原因を突き止めるためにローマへ向かう。

マーラ

演:シャニン・ソサモン
声:田村真紀

かつて悪魔に取り憑かれ、アレックスに救われた女性。それ以来アレックスをしたい彼を追いかけるようになった。ひまわりが好き。

イーデン

演:ベノ・ファーマン
声:井上和彦

死に近い者の罪を喰らう不死の存在「シン・イーター」。ある目的のためにアレックスに近づく。

キャストと吹き替え

アレックス:ヒース・レジャー(宮本充)
マーラ:シャニン・ソサモン(田村真紀)
イーデン:ベノ・ファーマン(井上和彦)
トーマス:マーク・アディ(岩崎ひろし)
ドリスコル:ピーター・ウェラー(石塚運昇)

ざっくりとした所感

タイトルからしてB級オカルトホラーで実際にそうなんだけど、二枚目ヒースレジャーから宮本さんの声が聞こえるという素敵な組み合わせが魅力。井上和彦さんが吹き替えているヴィラン・イーデンとの掛け合いも良い。

FIXキャストが被ったら…?『愛と呼ばれるもの』

詐欺師男と9歳の少女の傑作ロードムービー『ペーパームーン』のピーター・ボグダノヴィッチ監督作品。23歳で夭折した俳優リヴァー・フェニックスの遺作となった。

ざっくりしたあらすじ※ネタバレ注意

父の影響でカントリーミュージシャンになるため、ニューヨークからテネシー州のナッシュビルにオーディションを受けにきたミランダ・プレスリー(エルビス・プレスリーとは無関係)。しかし、到着した数分前にオーディションは終了。翌週のオーディションでも不合格だったミランダは、次の機会を待つためにカフェ兼ライブハウスでウエイトレスとして働くことにした。

そこでミランダは同じくミュージシャンを目指すジェームズ・ライト、女優志望のリンダ・ルー・リンデン、カウボーイのカイル・デヴィッドソンと出会い青春を謳歌する。

ざっくりした人物紹介と相関

ミランダ・プレスリー

演:サマンサ・マシス
声:松本梨香

父親の影響でカントリーミュージックを愛し、ミュージシャンになることを夢見るニューヨーク出身の女性。そそっかしいところがあり、オーディションの時間に遅刻し不合格になる。次回のオーディションまでカフェ兼ライブハウスでウエイトレスとして働くことに。

ジェームズ・ライト

演:リヴァー・フェニックス
声:宮本充

カントリーミュージシャンを目指す青年。オーディションで出会ったミランダと恋に落ちる。自信家で少し斜に構えたところがある。

キャストと吹き替え

ミランダ・プレスリー:サマンサ・マシス(松本梨香)
ジェームズ・ライト:リヴァー・フェニックス(宮本充)
カイル・デヴィッドソン:ダーモット・マローニー(中村秀利)
リンダ・ルー・リンデン:サンドラ・ブロック(深見梨加)

ざっくりとした所感

リヴァー・フェニックスが薬物で亡くなる前に撮影されたとあって、覇気がない感じに見える。ちなみに相手役のサマンサ・マシスとは実際に交際していたらしい。

宮本さん吹き替えのリヴァー・フェニックスはこの作品と『スニッカーズ』の2作品だけど、明るくて素直な『スニッカーズ』のカールとはだいぶキャラクターが異なる。シニカルで若干嫌なやつである。

松本梨香さんがサンドラ・ブロックじゃなくてサマンサ・マシスを吹き替えてて、二人が同じ画面に映るとどっちがしゃべっているのか若干混乱する。カイル役がキアヌ・リーブスだったらさらに混乱していたかもしれない。

『悪魔のいけにえ2』吹き替えキャストインタビュー

『悪魔のいけにえ2』クラウドファンディングリターンの吹き替えキャストインタビューのDVDが届いた。キャストそれぞれの個性が面白かったので記録として残しとく。とはいえ、インタビューの内容は購入した人の特権なのでここではほとんど語らないし、なんなら作品とあまり関係ないことしか書いてない。

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あの頃、君は若かった〜『ライオン・キング』30周年記念リバイバル上映〜

30年前の声を聞きに映画館へやってきた。

ライオンキング30周年記念上映。何故か字幕しかやってないと思い込んでいた。
調べてみたら吹き替え版で上映していたので、即チケットをとって仕事終わりに見てきた。平日の夜にもかかわらず、思っていたより客の入りが良かった。リアルタイムではまだ生まれてなかったであろう20代が多く見られて、ディズニーブランドの底力を感じた。
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最近見た酷い日本語タイトルの映画の話。

50 of the Worst Movie Titles of All Time(史上最悪な映画タイトル50)

ハリウッドでもこんな記事があるぐらいタイトルは作品を象徴するものとして重要だと思うのだが、多くの人から顰蹙を受ける日本語タイトルというものは残念ながら存在する。

今回はそんな不運に見舞われた(もしかしたらこのタイトルがベストと思っている人がいるかもしれないがそこはご容赦を)ある作品を紹介しようと思う。

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力の指輪 シーズン1 第1話「過去の影」【Amazon prime】

宮本さんが出演されているということで、Amazon primeオリジナル連続ドラマ『力の指輪』を追いかけることにした。原作は読んだことがないけど、一応『ロードオブザリング』も『ホビット』も全作視聴済み。でもずいぶん前なので設定とか登場人物とかあまり覚えてない。

この作品は『ロードオブザリング』のオリジンって言っていいのか、とりあえず映画版で展開されていた頃よりも前の時代の話。とはいえ、映画版とは監督もキャストも違うからマルチバースだと思ってみることにする。

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最近購入したDVDの話〜エリック・ロバーツ主演『弁護人』〜

つい先日、古い洋画のDVDを購入した。
基本的に自分がソフトを購入する時は、ネット配信されなさそうなもの、宮本さんが吹き替えしているもの、マイナーなあまり手に入らなさそうなものを中心に選んでいる。

久しぶりにこれらの条件を満たしたものをゲットしたので、その作品を紹介したい。
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劇団昴『クリスマス・キャロル』〜2023年の華やかなりし舞台の話〜

原作:チャールズ・ディケンズ
脚色:ジョン・モーティマー
翻訳:石川麻衣
台本・演出:菊池准
上演期間:2023/12/02〜2023/12/10
会場:座・高円寺1

守銭奴でエゴイストな老人エベニーザ・スクルージが、かつてのビジネスパートナーであり既に死亡したジェイコブ・マーレイの亡霊からクリスマスの精霊たちの来訪を予言される。過去・現在・未来を司るクリスマスの精霊たちは、スクルージをあらゆる時間、あらゆる場所に案内する。全てが終わった後、スクルージの胸に去来する思いとは。

一足早くクリスマスを味わえる劇団昴の舞台『クリスマス・キャロル』のざっくりとした所感。

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バービー

ライアン・ゴズリングがスーパー・ゴズリングだったケン〜映画『Barbie』

すごい映画を見た。2時間弱と今時の映画にしてはそこまで長くない映画だけど、体感時間1時間弱だった。前段階でいろんな批評家が事細かに解説していて(読んではいないけど)、いろいろ考えられる映画なんだろうなと思ったので、あえて何も考えずに見てみたらキャスティングがドンピシャすぎて泣いた。

ネタバレってほどのことは書かないつもり。

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