『ガメラ3 邪神覚醒』と『キング・コング(2005)』しか見たことがないくらい、怪獣ドラマに疎い自分がなぜ、『モナーク』を見る気になったのか。それはひとえに宮本さんが予告PVにちらっと出てたから。雰囲気を見るに2〜3話出れば良い方なんじゃないかと思いつつ、とりあえず全話見ることにする。
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ざっくりした作品紹介
レジェンダリー・ピクチャーズが制作したモンスター・ヴァース『GODZILLA』『キングコング:髑髏島の巨神』『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』『ゴジラvsコング』をベースにしたゴジラのドラマシリーズ。2024年には『Godzilla x Kong: The New Empire』が公開を控えている。
怪獣出現によりサンフランシスコが大破した日「G Day」。その場に偶然居合わせたケイトは怪獣の恐怖を目の当たりにする。その数週間後、父ヒロシが飛行機事故で行方不明に。ケイトはヒロシの秘密を探るため、残された鍵を持ってヒロシが生活していたと思われるアパートを訪れるために日本へ向かう。そこでケイトが目にしたものは、ヒロシが築いたもうひとつの家庭だった…
ざっくりしたあらすじ※ネタバレ注意
2015年。特別養護施設「憩いの里」でリーと出会ったケイト、ケンタロウ、メイの3人。ヒロシの消息を探りたいリーに引きずられるようにして3人は車に乗り込み、施設から逃げ出す。
その後、4人は貨物船に乗って韓国に向かっていた。モナークに関するデータはメイがすでに変換してUSBにバックアップしている。ケイトとケンタロウは車の中でリーからヒロシがモナークの関係者だったことを知らされる。リーは今後のことを考えてヒロシが隠していたバッグを処分しようとする。それに対してケンタロウは自分が感じていた疑念をぶつけた。リーは韓国に旧友がいると説明し、浦項に着いてからの身の振り方やバッグの処分をケンタロウの判断に委ねる。ケンタロウは意を決してバッグの中身を海に捨てた。
浦項の港の国境警備で揉め事を起こすリー。ケイトたち3人は事態を沈静化させようと必死に抵抗する。しかし、警備隊のひとりドゥホはリーの友人だった。リーたち4人はドゥホが用意したバンブー・ボマーで韓国からアラスカへ向かうことになった。
一方日本では、ティムとデュヴァルがジェット機から降り立つモナークの上司を迎えていた。何も言わず単独行動をしたことを叱責されるティム。そのとき、デュヴァルの携帯にリーたちが韓国で確認されたと連絡が入る。リーを追うように指示されたデュヴァルだったが、リーを捜索するにはティムの知識が必要だと進言する。
バンブー・ボマーの機内で、メイはUSBに落としたデータの中からビリーが残した座標のリストを発見する。座標リストの最後の一つにはチェックがまだされていなかった。その場所はアラスカのある一点。リーとメイはヒロシが消息を断った飛行機の侵入角度から目的地を特定する。
翌朝、ケイトは助手席で目を覚ました。父に再会する不安を打ち明けたケイトをドゥホが慰める。その時、機体が大きく揺れた。目的地に近づいている証拠だとリーとドゥホは操縦を代わる。かなり荒っぽいがバンブー・ボマーは無事に雪上に着陸した。
地上に降りた5人。ヒロシが乗っていたであろう飛行機を発見するが、機体の破損がひどい。操縦席に残っていた遺体はヒロシのものではなかった。機体の近くで大きなテントも見つかる。中には誰もおらず荒らされた状態だったが、ヒロシのいた痕跡は残っていた。4人がテントを確認している間、ドゥホは飛行機が墜落したのではなく着陸していたことに気がつく。機体には巨大生物によって切り裂かれた跡が残っていた。ドゥホは4人に早くバンブー・ボマーに戻るよう叫ぶ。ドゥホがいち早く乗り込みエンジンをかけた直後、大型トラックサイズの巨大生物が雪の割れ目から現れる。ドゥホがバンブー・ボマーで体当たりするも効果はなく、逆に巨大生物が吐き出した冷気によって機体もろとも凍結させられてしまった。逃げる手段を断たれた状況で巨大生物と向き合うことになった4人。
1954年。リーの発案でケイコとビリーは研究の援助を得るため、昇進して将軍となったパケットと面会する。ふたりはパケットを倉庫内に案内し、インドネシアの湿地帯で発見された巨大生物の足跡を見せた。生物を誘き寄せるためには日本に落としたものと同じ量のウラニウムが必要だとビリーはパケットに説明する。続けてリーは巨大生物がアメリカや世界を襲う前にフィリピンで仕留めておくべきだと進言した。難なくパケットから援助の約束を取り付けた3人。
1954年、ビキニ環礁。パケットが用意したのはウラニウムではなく原子爆弾だった。核実験を決定したのはひとつ星の自分ではなくもっと上級クラスの将軍で、巨大生物を発見次第この場で対処しろという命令が下されたとパケットはリーに説明する。軍に援助を仰いだことで巨大生物の件は単なる研究事業の一環ではなく、より大きな軍事事業に発展していた。ケイコとビリーの意図に反することだと分かっていながら、リーは反論できない。
浜辺で巨大生物の出現を待機しているアメリカ軍。長時間の待機に倦厭してきたその時、電子機器がショートしソナーが反応する。海上から猛烈な勢いで巨大生物が現れる。リーは撤退を進言するが、パケットは原爆発射を指示する。ケイコが止めようとするも原爆は巨大生物に向かって発射された。
夜の倉庫にひとり佇むケイコをビリーが慰める。そこにリーが現れ、パケット将軍から巨額の支援を取り付けたと報告する。ビキニ環礁に現れた巨大生物が今度は太平洋ではなく、アメリカ本土に現れるかもしれないと揺さぶりをかけたのだ。調査に支障をきたさないため、ケイコとリーは調査の一部に関して軍に報告しない旨を共有する。もし明らかになった場合、軍法会議にかけられる危険を承知の上で。
ざっくりした人物紹介と相関
リー(2015年)
演:カート・ラッセル
モナークが建てた介護施設に入所していた老人。ケンタロウたちから事情を聞き、ヒロシの消息を追うために施設を抜け出す。
リー(1950年代)
演:ワイアット・ラッセル
ケイコとビリーの護衛としてふたりに付き添っていたが、やがて全面的な協力者となる。研究を発展させるため将軍に掛け合い軍からの援助を得ることになったが、それが思わぬ事態を引き起こす。
メイ
演:カーシー・クレモンズ
ケンタロウの友人。騒動に巻き込まれ仕事を失い家族を捨てて日本を出ることになってしまった。デジタル機器に強い。
ケンタロウ
演:レン・ワタベ(渡部蓮)
ケイトが日本で出会った異父兄弟。流されやすい行動派。過去にメイと何かあったらしく、気をかけているが無碍にされている。
ケイト
演:アンナ・サワイ(澤井杏奈)
父親のヒロシが日本に残したものを確認しにきたところ、父が別の家庭を持っていたことを知らされた上に謎の組織に追われる羽目になった女性。G Dayの被害者。
ビリー
演:アンダーズ・ホーム
ケイコのパートナーで科学者。口が軽く余計なことを言いがち。軍人に対して不快感を持っている。
ケイコ
演:マリ・ヤマモト(山本真理)
ビリーと共に巨大生物を追いかけている科学者。自立心が強く、研究に並々ならぬ熱意を持っている。
デュヴァル
演:エリサ・ラソウスキ
ティムに唆されて日本まで同行してきたモナークの関係者。実働部隊の人間。
ティム
演:ジョー・ティペット
モナークの関係者。ヒロシが残したデータに固執しており、上司に黙って日本にきた。
キャストと吹き替え
役名 | 役者 | 吹き替え |
リー(2015年) | カート・ラッセル | 安原義人 |
リー(1950年代) | ワイアット・ラッセル | 日野聡 |
メイ | カーシー・クレモンズ | 潘めぐみ |
ケンタロウ | レン・ワタベ(渡部蓮) | 村瀬歩 |
ケイト | アンナ・サワイ(澤井杏奈) | 喜多村英梨 |
ビリー | アンダーズ・ホーム | 浪川大輔 |
ケイコ | マリ・ヤマモト(山本真理) | 田中理恵 |
デュヴァル | エリサ・ラソウスキ | 川﨑芽衣子 |
ティム | ジョー・ティペット | 菊池康弘 |
キャストのみの表記
西垣俊作、宮本充、井上喜久子、本多新也、景山梨沙、豊田茂、樋山雄作
ざっくりとした所感
ようやくその全貌が現れたゴジラ。いまだに家にあった初代のソフビのイメージがあるから、その頃に比べたら随分背鰭が細かくなってゴリマッチョな体型になったなという印象がある。今までの作品とリンクする部分があるはずなので、このドラマを見終えたらほかのモンスター・ヴァースも見ようかと思う。
大佐、いつの間にか将軍になってた。昇進しても悲しき中間管理職なので権限はあんまりないみたい。彼自身どう考えているかは作中に出てこないだろうけど、リーに弁明するあたりあまり軍の方針には賛同していないようである。
ティムの上司役の吹き替えが井上喜久子さん※だった。仕事のできそうな上司役がよく似合う。
カート・ラッセル90歳設定。いくらなんでも見た目が若すぎだろう。設定を現代じゃなくちょっと前の2015年にしてるのもそれが理由なんだろうか。終戦時に20歳だとすると現在98歳になるからそうせざるをえなかったのかも。流石にリアル100歳おじいちゃんをストーリーテラーにするのは無理がある。
ドゥホ、いい人だったのに便利屋で終わってしまったのが残念。機内での会話が死亡フラグだったんだな。
※公式に記載がないので推定
他の話へのリンク
第1話「余波」
第2話「旅立ち」
第3話「秘密とウソ」
第4話「パラレルとインテリア」
第5話「出口」
第6話「恐ろしい奇跡」
第7話「本物のメイはどうぞご起立を」
第8話「生得権」
第9話「世界軸/アクシス・ムンディ」
第10話「論理を超えて」