サイロ　第3話「機械」【Apple TV+ドラマ】

Apple TV+は定期的に宮本さんを起用してくれるのがありがたい。なにより、他の動画配信系に比べて吹き替えの質が安定しているし、知名度よりも役にあっているか否かを重視してキャスティングしているように見えるところが良い。

というわけで、今回はApple TV+の新作『サイロ』を追いかけることした。

ざっくりした作品紹介

原作はヒュー・ハウイー作のベストセラーSF小説『WOOL』。

有毒物質が蔓延し、荒廃したことにより地上で暮らせなくなった人類は、地下に巨大サイロを構築。140年前に反乱が起こり、反乱軍は以前のデータや本を全て廃棄。鎮圧された反乱軍は地上に追放され、140年前の過去を知るものたちも皆炭鉱に送られた。現在あるのは絶対不可侵な「協定」と呼ばれる規範。人々は司法部はじめ上層部の監視下で生活を送っていた。

ざっくりしたあらすじ

ジョージが残したものを探すために採掘機の下へロープで降りようとしたジュリエットだったが、大量の水に恐怖心を覚えて中断してしまう。

自分の不甲斐なさに腹を立てたジュリエットは、浴びるように酒を飲み翌朝二日酔いで職場に遅刻する。不運なことにそのタイミングでサイロが不具合を起こした。間一髪で軌道修正したものの、正常な動作に戻すためにはサイロを完全に停止してローターを修理する他に手立てはない。

上司のノックスとの話し合いは持ち越し。ジュリエットは上層階から降りてきたジャンズ市長から保安官打診の話を受ける。一度は断ったものの、ホルストンから譲り受けた保安官バッチのある箇所を見て心変わりをする。ジュリエットはジャンズ市長に打診を受ける旨を伝え、取引としてサイロのローターを修理するためにサイロを一定時間完全に停止するよう要請する。

ざっくりした人物紹介と相関

ジュリエット・ニコルズ

演：レベッカ・ファーガソン

サイロの最下層で機械工として働いている。清掃員としてサイロを去ったホルストン保安官の後任者としてジャンズ市長から打診される。

ルース・ジャンズ

演：ジェラルディン・ジェームズ

ホルストンが住んでいる区画を取り仕切る市長。ホルストン保安官、マーンズ副保安官に対して高い信頼を置いている。編み物が得意。

サム・マーンズ

演：ウィル・パットン

サイロを管理する副保安官。好々爺。まじめで人当たりがいい。怒るとやや口調が荒くなる。ホルストンの後を継ぐつもりはなく、引退を考えている。絵を描くことが好き。

マーサ・ウォーカー

演：ハリエット・ウォルター

機械工をしている壮年の女性。部屋から出ることはほとんどなく、一日中無線を聴いて過ごしている。ジュリエットの育ての親のような存在。ジャンズ市長とは古い友人。

バーナード

演：ティム・ロビンス

IT部門の部長。司法部にも顔が利くらしく、保安官候補について何かと口を挟んでくる。

シムズ

演：コモン

司法部の実力者。市長に圧力をかけ、動向を監視している。

キャストと吹き替え

キャストのみの表記

千田ミヤコ、一城みゆ希、塾一久、武田太一、露木徳幸、反町有里、秋山絵理、弘松芹香、坂詰貴之、飯島肇、松川裕輝、寺畠陸

ざっくりした所感

ご丁寧にフラグを立ててから順にいなくなるいい人キャラたち。体制に立ち向かうストーリーでは避けられない運命か。そのうちマーンズ副保安官もいなくなりそうだな。幸せになれたのに。一瞬だけど。

ところで、この地下都市にどれくらいの人間が住んでいるのか気になる。「市長」という役職がある以上、他にも似たような都市があるのだろうが、外の世界については全く語られていない。そもそも、権力構造がどうなっているのかも分かりづらい。おそらく上層部と呼ばれる階層があって、そこに権力が集中しているんだろうけど、保安官のような重要な役職の任命は市長に一任されている。ティム・ロビンスの立ち位置も謎。

というか、この上層部かなりポンコツなのでは。

組織にとって都合の悪い人間は即物的に消すってかなり雑だし、都市の全電力を1箇所に集中する運用もやばいし、そのサイロを100年以上一度もメンテナンスせずに動かし続けてきたってところもかなりやばい。長期修繕計画ぐらい立てとけよ…

他の話へのリンク

第1話「自由の日」

第2話「ホルストンの選択」

第3話「機械」

第4話「真実」

第5話「用務員の息子」

第6話「遺物」

第7話「炎の番人」

第8話「ハンナ」

第9話「逃走」

第10話「外の世界」