「エクストラポレーションズ すぐそこにある未来」映画だと思ってたらドラマシリーズだった。登場人物が多い上に複数の時代に分かれているようなので、理解向上のためにメモを残しておこう。
Contents
ざっくりしたテーマ
少し未来の話。現代では(技術的には可能かもしれないが)普及していないテクノロジーの描写があるのでSFという括りになると思う。地球の気温上昇、海面上昇、大気汚染、各地で発生する大規模な山火事や洪水、飢饉、権利の局地集中化、宗教、家族関係など、幅広い問題を取り扱っている。
ざっくりしたあらすじ
テルアビブで国連気候変動会議が開催されている。内容は「企業側が提示する、開発による2度の気温上昇を容認するか否か」の採決。国連側は2度の上昇容認と引き換えに、アルファハイドロソリューションズが保有する最先端技術を各国に提供することを求めている。会場の前では環境保全活動家のカルメン・ジャリリがホログラムで「2度の気温上昇反対」の演説をおこなっている。
アンディロンダック山地では森林火災が発生し、カラスの観測に訪れていた生物学者のレベッカがヘリで脱出を図っていた。
ざっくりした人物紹介と相関
ひとつの時代の中でいくつかのパートに分かれており、同時進行していく。
アンディロンダック山地
カラスの観測をする研究者。
レベッカ(ベッカ)
演:シエナ・ミラー
生物学者。絶滅危惧種に指定されている動物たちの生存状況を研究している。現在妊娠中。
オマール・ハッダード
演:タハール・ラヒム
レベッカの夫。国連のアルジェリア代表。国連気候変動会議に出席している。
テルアビブ
ある親子の確執。
マーシャル・ザッカー
演:ダヴィード・ディグス
ラビ(ユダヤ教の宗教的指導者)の就任式を目前に控えた青年。理想家で、生活困難な場所で耐え忍ぶ人々のために働きたいと願っている。
ベン・ザッカー
演:ピーター・リガート
マーシャルの父親でマイアミ在住の弁護士。家族よりも仕事や権力に固執しており、マーシャルとは反目している。自分の付き合いやメンツのため、マーシャルにマイアミへ帰ってきてほしいと願っている。ジュニアのカジノ計画のビジネスパートナーでもある。
イザベル・ザッカー
演:レスリー・アガムズ
ベンの妻であり、マーシャルの母。二人の間を取り持つ架け橋。マーシャルの行動に理解を示している。
サンクトペテルブルグ
ある資産家の野望。
ジュニア
演:マシュー・リス
不動産で財を成した資産家。北極圏の地(79N氷河)に巨大カジノを建設しようと画策している。
ロンドン
ある巨大起業の決断。
ニコラス・ブルトン(ニック)
演:キット・ハリントン
起業家。アルファハイドロソリューションズのCEO。海水を真水に変換する最新技術の権利を保有している。その権利を放棄し、各国に技術を提供するように国連から交渉されている。ジュニアのカジノ計画とも関わっているが、彼の目的はもっと別なところにある。
キャストと吹き替え
役名 | 役者 | 吹き替え |
ジュニア | マシュー・リス | 桐本拓也 |
マーシャル・ザッカー | ダヴィード・ディグス | 鶴岡聡 |
レベッカ | シエナ・ミラー | 田村睦心 |
ニコラス・ブルトン | キット・ハリントン | 川本克彦 |
マルチーヌ(※) | ヤラ・シャヒディ | 伊吹茅紘 |
イザベル・ザッカー | レスリー・アガムズ | 所河ひとみ |
※エンドロールのキャスト表では「マルチーヌ」と書いてあるが、これは「カルメン・ジャリリ」のことだと思われる。
キャストのみの表記
山下タイキ、ハートル実沙、山口恵、五十嵐文奏、富岡泰崇、北煬子、杏寺円花、阿部彬名、岡部悟、新垣樽助、高桑満、藤原聖侑、今泉葉子
ざっくりした所感
個人の主観としては環境破壊の啓発ドラマだと思っている。ディレクターと脚本が『不都合な事実』のスコット・Z・バーンズだからね。伝えたがっているテーマがわかりやすい。
ダヴィード・ディグスはAppleTVで配信中の大好きなアニメ『セントラル・パーク』でヘレン(日本語吹き替えは宮本さん)の吹き替えをしており、そこで初めて知ったので今回はイメージが180度違ってて新鮮。
個人的には、桐本拓也さんの嫌な資産家キャラ見れたので満足。『グラス・オニオン』の宮本さんノートンといい、個人的に気に入った吹替役者は嫌な資産家キャラをやるのが今の流れらしい。
↓↓スコット・Z・バーンズの監督作品↓↓
他の話へのリンク
第1話「2037年:カラスの物語」
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