東京のお台場で開催されるドラァグクイーンのイベントに以前から気になっていたVanjieが出演すると聞いて行ってきた。
そのついでにお台場ガンダムを見て、ちょうど同じ時期に開催していたDIORの展覧会も見に行った。きらびやかなものを一度に浴びたせいでまだ目の奥がチカチカしてる気がする。
International Drag Show「OPULENCE」
突然だが『ル・ポールのドラァグレース』という番組をご存知か。
(主に)男性が女性装をしてパフォーマンスを繰り広げるコンペティション番組である。Netflixで見られる。
ちなみに自分のお気に入りはアリッサ・エドワーズだが、ドラァグレース本編を見て気に入ったのではなく、彼女単体のドキュメンタリー番組「ダンシング・クイーン」を見てのことである。
そんなこんなで、ドラァグレースは一時期ちょくちょく見てた。
今年の1月初めの話になるが、東京Zepp Diver City TOKYOのドラァグショーに『ル・ポールのドラァグレース』に出場したクイーンが数名登場するということを知って見に行ってきた。
男女比は半々か、やや女性が多いくらい。海外から来たと思しき観光客の姿もちらほら。ドラァグ正装してきてる人も結構いた。気合の入り方が尋常じゃない。大人しく隅っこでドリンクでも飲んでいよう。
今回来日したクイーンたち。残念ながらNaomi Smallsはビザの都合で来日できず。
映像で見てても華やかさと迫力が凄かったけど、ライブで見ると段違い。若干遠い2階席からでも圧が半端なかった。1階のスタンド席を選ばなくてよかったと心から思う。あの場にいたら多分圧死されてる。ドラァグショーは初めてだったけど、音楽もダンスもかっこよくて初心者でも存分に楽しめた。
クラブもまた行きたいなぁ。コロナ以降全然行ってない。
ただ、すこし苦言を呈すと、出演者の紹介映像が全員同じってのはいただけなかった。メインの3人と他のクイーンたちは別のものを用意するべきだったと思う。毎回同じ紹介映像が流れると流石に飽きる。あと、インタビューをするなら通訳者はきちんと全て通訳すべきだった。ノリに流されてほとんど通訳できてなかったから、客席が動揺してた。特にスペインアクセントがキツいVanjieはほとんど何を言ってるかわからない。高い料金払ってんだからそこはしっかり仕事してほしかった。
お台場ガンダム
そういえば、会場の真ん前にユニコーンガンダム立ってた。
実物大だってよ。細部までしっかり作り込んであって、金かかってんなぁと思って見てた。これはロマン感じるわ。
こっちは夜。この時は最新作の『水星の魔女』をモチーフにしたライトアップが施されていたらしく、主人公のスレッタ(赤)とミオリネ(青)のイメージカラーだったらしい。よく見ると頭部が変わってるんだけど、ご飯を食べてる間に変わってたみたい。変わるところが見たかった。
「クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエ」展
タイミングよくクリスチャン・ディオールの展示に行けそうだったので、予約して見に行ってきた。
日曜日だったから当然来場客は多く、当日券は朝の段階ですでに夕方までのチケットが完売していた。マジで予約しといてよかった。泣いて帰るところだった。
そしてなんと、超太っ腹なことに展示物は全て写真撮影可能。全エリアで携帯のカメラをフル稼働させて撮影した中から、個人的に気に入った写真をいくつかお見せしよう。
序盤のコーナーでは、歴代デザイナーごとにドレスがまとめて展示してあった。同じDIORブランドでも様子がガラリと変わる。
建築家の資格を持ち、立体的な造形で個性を発揮したジャンフランコ・フェレ。ミニマリストとして知られており、オートクチュール未経験ながらも繊細なデザインでDIORブランドを牽引したラフ・シモンズ。ラフ・シモンズのコレクションは映画にもなってる。
カラーごとにまとめられたドレスやバッグ、アクセサリー。圧巻。ドレスを纏った小さなトルソーめっちゃ欲しい。
実用性が乏しそうなバッグの数々も天井まで飾ってあって実に見事だった。総額幾らかは考えちゃいけない。
水面のように鏡を地面に敷いたエリア。普段は見られないドレスを下から見ることができる。この形をキープするためにどれほどの生地と手間がかかっているのか。たとえニッチで金のかかる分野でも、この技術を残すためにオートクチュールは必要なものらしい。
真っ白な部屋に天井まで並べられたプレタポルテのデザイン。全て白で統一されているので、どのように体の形に沿ったラインを作るのかがよくわかる。服のデザインについては全くの門外漢だけど、これは見ていて楽しかった。
今までいろんなファッション関係の展示を見てきたけど、演出の凝り方はDIORが一番だった。
ちなみにオートクチュールの価格は職人の作業量に比例するらしく、数千万円もするドレスも珍しくないそうだ。あの手の込んだドレスを見たらそれも納得できる。
思う存分美しいものを堪能できた2日間だった。