サンライズフェスティバル「Theビッグオー」オールナイト上映会

サンライズフェスティバル・ビッグオーのオールナイトに参加した時のレポート。

セリフ調にしてあるけれど、メモと記憶を基に書き起こしたものなので「こんな感じのことを言っていた気がする」程度の不確かな情報だとご理解ください。

 

『THE ビッグオー』はAmazon Prime Videoで配信中。

 

THEビッグオー Blu-ray BOX

Blu-rayBOXには今回登壇したスタッフ3名の鼎談と、宮本さんと矢島さんの対談が掲載されたブックレットが封入。さらに、片山監督・さとうさん・宮本さん・矢島さんのオーディオコメンタリーも収録。

司会者およびゲスト

  • 氷川竜介さん(司会)
  • 宮本充さん(ロジャー・スミス役)
  • さとうけいいちさん(プロデューサー)
  • 小中千昭さん(脚本)
  • 片山一良さん(監督)

宮本さん起用にあたって

片山「洋ドラがやりたかったから、アニメーションの声の出し方をしてる人じゃなくて、吹替をやってる人がいいんじゃないかって思ってたらたまたま、テレビでトム・クルーズの吹替を宮本さんがやってた」
宮本「じゃあ監督があの作品をご覧になってなかったら僕は今頃ここには居ない」
片山「そういうことです」
宮本「今の僕がいるのは片山監督のおかげです。ありがとうございました」
片山「この役は宮本充しかありえない、オーディションはやらないってことになって決め打ちになりました。そこで宮本充のスケジュールをまず押さえてそこから他の人を選んでいった」


片山「キャラデザのルーツになってるエイトマンの声を担当するなら宮本さんがぴったりだなと。いまアニメでやるとしても宮本さんをエイトマンに当てると思います」
宮本「じゃあ是非やってください!」
片山「ロジャーは凄くクールで、往年の海外ドラマに出てくるかっこいい役のイメージでこの人(宮本さん)だなとおもって。で、本人にあってみたらすごいおっちょこちょいな人だった。アフレコの最中噛むわで」
宮本「すいませんでした。語りの台詞がいじめのように難しい言い回しばっかりだったんですよ」

困難なセリフの言い回し

小中「宮本さんが悪戦苦闘してる後ろのブースで音響監督が「なんであんな難しい台詞書いたの!」って怒られて肩身の狭い思いをしていました。」
宮本「凄く言い回しが難しくて『私の名はロジャー・スミス。この記憶喪失の街に必要な仕事をしている』って今だからこそちゃんと言えますけどね」
さとう「20年経ったからね」
宮本「台詞がどんどん難しくなっていって、戦いながらも難しい言い回しがいっぱいあって、でも凄く勉強させていただきました。今の僕がいるのは小中さんのおかげです」
片山「さっき俺のおかげって言ってたじゃん!」

超合金ビッグオー

突如スーパーバイザーさとうさんのビッグオー超合金のフリップボードを出して自信満々に宣伝。

  • 前回では出せなかったビッグオーオリジナルの黒
  • シャンパンゴールドのグリル周り
  • ザラッとした質感の鉄仕上げ

宮本さん椅子を動かしてフリップボードを食い入る様に見る。
宮本「これって宣伝タイム?」
買いそびれてヤフオクで買う羽目にならないようにさとうさんが皆さんにアピール。
ビッグオーはさとうさんが小学生の時に学生新聞に書いた4コマが始まり。それが実際にアニメ化して玩具化して具現化したんだから世の中捨てたものじゃないなと。

 

現在発売されているプラキット版はこちら。

MODEROID THE ビッグオー ビッグオー ノンスケール 組み立て式プラモデル 再販分

全高約230mmの迫力あるサイズ感。
付属のグリフォンを劇中同様両足に格納できるほか、コクピットの開閉ギミックや「目の発光ギミック」を搭載。また、サドン・インパクトのアクションや、パーツ差し替えによりミサイル・パーティー、キャノン・パーティーの展開状態もアニメシーン同様に再現できる。

小中さんへの質問「作品を書くにあたって気をつけたこと」

小中「サンライズ作品は初めてだったしガンダムと同じことやっても仕方ないなと。脚本家になっていかに富野台詞がインプットされているかというのがプレッシャーになった。当時担当していたウルトラマンガイアのライターを引っ張ってきてビッグオーに参加した」
さとう「特撮色を出したい、今一番ホットなのは小中さんだってことでオファーを出したら他の人もいっしょについて来た」
宮本「他のライターの方も実写をやってらっしゃったってことですよね。僕もアニメ畑じゃなかったっていうのは何か意図があったんですかね?」
さとう「そうです」
片山「でもこち亀で中川やってましたよね。俺が宮本充をアニメに引き込んできた人間だって思ってたらあとで中川をやってたって知って半分へこんだ」
さとう「あっちは長かったし、こっち13本しかなかったし」
宮本「でも心はこっちでしたよ」

ビッグオーの発音

さとう「最初のアフレコの時に聞いた『ビッグオー、アクション』っていうのがなんか違うなと。もっと洋画劇場系で聞くような感じにしたくて『ビッグオー(オーの音が半音下がる)にしてくれません?』っていったら音響監督に『何言ってんだお前』みたいな目で見られたけど、最終的にそこに収まった」
宮本「そういう意味だったんですね。僕はもっと確固たる信念があって『ビッグオー』だと思ってたんですが、音の問題だったんですね」
さとう「そうなんです。大したことなかったって思ってます?20年経って大したことなかったって落ちになりましたね」
宮本「今日はそれが聞けて良かったです」

パシフィック・リムとの意外な関係

数年前パシフィック・リムの特別試写にさとうさんが行った時、デル・トロ監督とライターさんから「ビッグオー好きだったんですよ」といわれ、パシリムの宣伝でも使われたパンチのシーンがビッグオーのサドンインパクトから着想を得たとの話に。
小中「パクるなって言ってやればよかったのに」
さとう「いや、僕らも色んな所からリスペクトしてるから」
小中「第一話のエンジェルの頭も『これ、マーズ・アタックだよね』って」
宮本「そういうのは訴えられないんですか?」
全員狼狽
さとう「みやもとーーー!!!宮本さん何いってんですか!」
突然立ち上がるさとうさん、びっくりする宮本さん。
さとう「なんでテーマ曲変わったかさっき裏で言っただろう!宮本!」

 

『パシフィック・リム』『マーズ・アタック!』はAmazon Prime Videoで配信中。

 

宮本さんの誕生日

氷川「宮本さんお誕生日だったんですよね」
宮本「そうなんですよー。(さとうさんに)今からでも(プレゼント)遅くないですよ」
さとう「じゃあこれ(ビッグオー超合金)カートンで送りますから。玄関でもトイレでも屋根裏でも色んな所に飾ってください」
ここでケーキ登場。
宮本「40歳になりました。すみません、嘘です」
宮本さん自分でバースデーソングを歌い出す。
宮本「(火を消してから)これ本物ですよね?」
さとう「(ケーキに)黒いところがある。鉄仕様かな?」

黒い服

宮本さんの事務所に数日前さとうさんから「当日全員黒い服で出席」と言われたという話から
宮本「僕はグレーのジャケットしか持ってないけど、インナーはビッグオーのTシャツなんですよ」
胸元にビッグオーと書かれた黒いTシャツを見せる。
さとう「あなた物持ちいいね」
宮本「もったいなくて大事に取っておいたんですけど、ある日着るものがなくて袋を破いて着て以来野球のインナーとかに使って着倒してます。丈夫でいい素材ですよ」
さとう「それは『会社はTシャツもつくってくれないのか』っていう僕達の反骨精神が産んだものですよ。みんなからお金巻き上げて、僕がデザインしたんです。思い入れがあったんですけど引っ越したらどっかいった」

オールナイトに来た理由

宮本「今日初めてって方いらっしゃるんですかね?」
客席、20人ほど手を挙げる。
さとう「なんで?ダンケルクとか見に行かないの?ビッグオーですよ?」
片山「違う違う。みんな血界戦線を見て宮本充のファンになったんだろう!」

再び超合金の話題

さとう「宮本さん、お値段幾らでしたっけ?」
宮本「えーっと、に、にじゅうまん」
片山「違う!「まあ素敵、でもお高いんでしょう?」って言ってから値段言うってさっき言ったのに!」

HDリマスターの話

ビッグオーが当時の最後のセル仕上げ、最後のレーザーディスク作品と言われていたという話から、今回はHDリマスター版になったという話になって
宮本「HDリマスターってなんですか?」
さとう「裏で話しましょう!」
片山「超きれいになってるって話です」
宮本「すごく心配なのはテレビの画面で見てたのがこんな大きくするとなんか粗がみえるのかなーって」
さとう「おい、失礼だな!!!貴方の美声はステレオで色々聞こえると思いますが、我々は描いたんですよ!ザラザラしてるかもしれない。それを綺麗にお化粧したんですよ!」
再びたちあがるさとうさん。びっくりして椅子ごと後ろに下がっていく宮本さん。

ドロシー・ウェインライト

ドロシーがゲストキャラクターだったけど、小中さんが1話のストーリーの最後に「同棲することになりました」って書いた話から
片山「ライターがどいつもこいつもドロシーばっかり書くから、最初は色んな女性がロジャーに絡んでいくストーリーだったのにいい女がでてこなくなった」
さとう「おかげでデザインしなくてすんだ」
小中「サンライズは美少女を常に出てくるものだと思ってたけど二人はそんなこと考えてなかった」

キャストの年齢

宮本「僕と矢島さんが一番若かったねって話てて、チョイ役で若い人が来ててもそれ以外のゲストの方はみんな大御所揃いで。小中さんの難しい台詞も家では言えるけど、現場ではマイク前に立って後ろの気配を感じると固くなる。『おう、またとちった』って玄田さんが言って」
片山「運昇さんが『何だ宮本、こんなことも言えないのか』って」
宮本「皆さんいい先輩ばかりで僕はとっても勉強になりました」

個人的感想

懐かしい作品ということで比較的和やかな雰囲気で行われた。みなさん会話が上手な方ばかりで、笑いあり、興味深い話ありの充実したステージだった。

宮本さんはファンと一緒に全話鑑賞し、休憩時間にはサインに応じるという太っ腹っぷり。エンディングまでイベントに参加してた。いつか第2部のオールナイトもやってくれないかな。

 

↓↓購入したビッグオープラキットの話。まだ作ってない↓↓

木野 エルゴ

自由と孤独を愛する素浪人。映画と旅行、料理その他諸々趣味が多い。俳優・声優の宮本充さんの吹き替え作品ファン。

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