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マーベルコミックの編集長の舞台イベント付き『サンダーボルツ*』を見に行った話

舞台挨拶にマーベルコミックの編集長C.B.セブルスキー氏が来ると聞いて、『サンダーボルツ*』を見に行ってきた。
 
Thunderboltsパンフレット
 
最後に見たmarvel映画なんだっけ『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』だったかな。『アベンジャーズ/エンドゲーム』までは『アントマン』シリーズ以外全部見てたんだけど、それ以降は多分『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』と『シャン・チー/テン・リングスの伝説』ぐらいしか見てなかった。ドラマも最後までちゃんと見たのって『シー・ハルク』ぐらいだと思う。たしか。

それぐらいだいぶ知識が穴だらけの状態で見に行ったので、ちゃんと知ってるキャラがバッキーとヴァレンティーナぐらいだった。

ざっくりしたあらすじ※ネタバレ注意

CIA長官のヴァレンティーナ(ジュリア・ルイス=ドレイファス)の弾劾裁判の裏で、彼女の後ろ暗い計画の証拠を潰して回る仕事をしていたエレーナ(フローレンス・ピュー)は姉の死後、精神的に参っていた。

この仕事から足を洗うことを決意したエレーナは、ヴァレンティーナから最後の依頼を受ける。ある研究施設の倉庫に向かったエレーナは、そこで同じくヴァレンティーナから依頼を受けていたジョン(ワイアット・ラッセル)タスクマスターのアントニア(オルガ・キュリレンコ)ゴーストのエイヴァ(ハナ・ジョン=カーメン)と対峙する。自分たちが自滅しあうよう仕組まれていたことに気がついたエレーナたちは、なぜかそこにいた謎の青年ロバート(ルイス・プルマン)と共に死の焼却炉から抜け出すことになり…

ざっくりした人物紹介と相関

エレーナ・ベロワ

演:フローレンス・ピュー

ソ連のスパイ養成機関「レッドルーム」に所属していた暗殺者。現在はヴァレンティーナの元で彼女の過去の計画を潰す任務についている。潜入捜査で義理の家族だったナターシャ・ロマノフの死を知って以降、精神面が不安定になり虚無感を感じている。

バッキー・バーンズ

演:セバスチャン・スタン

スティーブ・ロジャースがキャプテン・アメリカになる前からの親友。第二次大戦中にヒドラによって改造と洗脳を施されウインター・ソルジャーとして暗躍していた。洗脳が解けて以降はアベンジャーズと共闘していた。現在はアメリカの下院議員になっている。

ジョン・ウォーカー

演:ワイアット・ラッセル

政府より二代目キャプテン・アメリカとして任命されたがトラブルにより不名誉除隊された超人兵士。現在はヴァレンティーナの元で任務を遂行している。プライベートにトラブルを抱えている。

エイヴァ・スター

演:ハナ・ジョン=カーメン

幼い頃に量子トンネルの爆発事故で全身の細胞が不安定になる量子フェージングと呼ばれる状態になっている。S.H.I.E.L.D.に利用されていたが、組織が壊滅した後ビル・フォスターに引き取られ、現在はヴァレンティーナの元で任務を遂行している。

アレクセイ・ショスタコフ

演:デヴィッド・ハーバー

ソ連のスパイ養成機関「レッドルーム」に所属していた暗殺者。エレーナの疑似家族の父親。現在は個人運転手として生計を立てているが、虚しさ故に堕落した生活を送っている。ナターシャ亡き後はエレーナとどう向き合っていいか分からず1年以上連絡をとっていなかった。

ロバート・レイノルズ

演:ルイス・プルマン

エレーナたちが任務に向かった研究所の倉庫にいた青年。自分がなぜここにいるのか覚えていない。

ヴァレンティーナ・アレグラ・デ・フォンテーヌ

演:ジュリア・ルイス=ドレイファス

現在絶賛弾劾裁判中のCIA長官。権力に執着するあまり非人道的な計画にも手を出している。その証拠を消すためにエレーナや他の超人兵士を雇っている。

メル

演:ジェラルディン・ヴィスワナサン

ヴァレンティーナの部下で秘書のような仕事をしている。指示には従っているが、命令と倫理観の間で悩んでいる。

ざっくりとした所感

描きたいテーマが明確で、状況説明はストーリー上でされていたので疑問を感じることなく最後まで見られた。こういう説明をしながら進行するストーリーテリングがmarvelはうまいと思う。

かつてヴィランとして生きていた者も、環境によって選択肢がない中でそうせざるを得なかったという悲しさ、自分のトラウマとどう向き合うかにフォーカスを当てた作品になっていた。政治的な駆け引きはあるが、組織と向き合ったり、巨大な権力と戦うわけではないのでこれまでのmarvel作品に比べるとだいぶ身近な感じがする。アウトサイダーのメンタルケアという題材ではマッツ・ミケルセンの『ライダーズオブジャスティス』に近い。

個人的にはオルガをもっと見たかった。多分今後の布石としてあんな感じにしたんだろうけど、marvelのことだから10年後ぐらいに掘り返してくるのかもしれない。
今回もバッキーの戦闘スタイルが非常にスマートで良い。相変わらずバイクとの相性が抜群。
フローレンス・ピューはこういう表向き強そうに見えて鬱々としたものを抱えてる役がよく似合う。アレクセイと向き合うシーンは結構グッときた。
ジョンはどっかで見たことあると思ったらAppleの『GODZILLA』に出てたカート・ラッセルの息子のワイアット・ラッセルやん。あっちはずいぶんスマートなキャラクターだったけどこっちはずいぶんと粗野な感じになってて気が付かなかった。
個人的にロバートの精神描写が興味深かった。虐げられてきた者が力を得た時の制御できない感じとか、演じたルイス・プルマンの裏切られた時の失望した表情がとても良かった。

上演後のmarvelコミックの編集長C・B・セブルスキーのトークイベントの話。
娯楽産業の上層にいる人はこの手のイベントに慣れているからか話がスムーズ。teach-inで質問する観客も内容を心得ている人ばかりで、ここまですんなり進行したイベントは珍しい。最後に写真撮影の時間があったので、手を振ってみたらコミカルな動きをしてくれた。
 
marvelコミック編集長
 

木野 エルゴ

自由と孤独を愛する素浪人。映画と旅行、料理その他諸々趣味が多い。俳優・声優の宮本充さんの吹き替え作品ファン。

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