偶然にも特典のポストカード第一弾を受けとり、全種類集めたくなった結果3回も見に行った香港アクション映画『トワイライト・ウォリアーズ 決戦! 九龍城砦』の話。
Contents
入場者特典のポストカード
自分がよく見る映画好きのブログにこの作品のことが載っていて気になったのと、ルイス・クーが個人的にお気に入りの俳優だったので見に行くことにした。その日がたまたま特典のポストカード配布日だったらしく、意図せずして城砦四少(映画に出てくるメインの若手4人)をゲットできた。
↓↓ポストカード第一弾「未来を担う4人」↓↓
この時点で、どうやら第三弾まで計画されていると知った。第二弾にはルイス・クーとアーロン・クォックがいると聞いたら、欲しくなってしまったので次の週にまた見に行った。
↓↓ポストカード第二弾「義と宿命の狭間で」↓↓
ここまできたらサモハンがいる第三弾まで集めたくなるじゃない。ということで3週連続金曜日に見に行った。
↓↓ポストカード第三弾「城塞を揺るがす者たち」↓↓
同じ映画を何度も見に行った作品って宮本充さんが吹き替えしているという理由がない以外ほとんどないんだけど、この作品は複数回見に行っても新しい発見があるので自分のフットワークが軽かった。
ここでちょっと作品の雑な紹介。
トワイライト・ウォリアーズ 決戦! 九龍城砦
ざっくりしたあらすじ
急速な経済発展と共に数多くの移民を受け入れてきた香港。九龍城砦と呼ばれる巨大な建造物群には、身寄りや後ろ盾がない移民や困窮する人々、脛に傷を持つ者たちが集まり互いに助け合って生活していた。
黒社会のシノギの場として莫大な利益を上げていた九龍城砦を仕切っていたのは「殺人王」と呼ばれる腹心の陳占を擁する雷振東の組織であった。ある時、雷振東の組織と対抗する龍捲風の組織の抗争が勃発。最終的に、龍捲風が「殺人王」陳占に勝利し、雷は九龍城砦から手を引いた。
それから30年後、龍捲風の支配下で比較的安定した治安を維持していた九龍城砦に、大ボス率いる組織から逃げてきた移民の青年が転がり込んでくる。青年を匿うことに決めた龍捲風だが、彼の存在が九龍城砦を大きく揺るがすことになり…
ざっくりした人物紹介と相関
龍捲風(ロン・ギュンフォン)
演:ルイス・クー
現在の九龍城砦を束ねる福祉委員会の会長。理髪店を経営している。30年前に九龍城砦の主であった雷振東に対抗し、雷の腹心であった陳占を屠り抗争に勝利する。以降、九龍城砦のまとめ役となる。
陳洛軍(チャン・ロッグワン)
演:レイモンド・ラム
天涯孤独なベトナムからの難民。身分証を得るために地下ファイトで稼ごうとしたところ、場を仕切っていた組織の大ボスに騙され金を巻き上げられる。やられた仕返しに組のものを盗み出し、九龍城砦に逃げ込む。
信一(ソンヤッ)
演:テンレス・ラウ
龍捲風の右腕で福祉委員会の副会長。龍が経営する理髪店の事務処理から城砦内の揉め事まで一手に引き受けている。戦闘能力が高く、バタフライナイフを武器に戦う。
四仔(セイジャイ)
演:ジャーマン・チョン
城砦の一角で診療所を開いている大柄な青年。訳あって白いマスクを被っている。「四仔」とは「AV(アダルトビデオ)」の意味で、部屋の一角には日本製のAVが大量に置いてある。
秋兄貴(チャウ)
演:リッチー・レン
龍捲風の義兄弟。雷振東との抗争で大切なものを失い、以降復讐心に囚われ続けている。現在は九龍城砦の大地主の一人である。
虎兄貴
演:ケニー・ウォン
廟街(テンプルストリート)を仕切る組織のボス。龍や秋と共に雷振東との抗争に参戦した。その際、陳占に右目を潰されてしまう。
十二少(サップイー)
演:トニー・ウー
虎の組織にいる若衆で右腕。日本刀で戦う。子供の頃に救われて以来、龍捲風に大恩を感じている。
大老闆(大ボス)
演:サモ・ハン・キンポー
フルーツマーケットに縄張りを持つ組織のボス。狡猾な野心家。老いてはいるが戦闘能力は非常に高い。
王九(ウォンガウ)
演:フィリップ・ン
大ボスの右腕。サングラスをかけた派手な身なりの男。
ざっくりとした所感
前半はルイス・クーのプロモーションビデオかと思うくらい色気と茶目っ気を全面に押し出した、全方向魅力全開なルイス・クーが拝める。個人的には一癖も二癖もある役柄のイメージが強かったのでだいぶ意外性があった。
前評判通りの素晴らしい美術と迫力のアクション、ストーリーは型通りの任侠話でありながら、猥雑さを削ってスッキリした印象があった。多少関係性が分かりづらいところもあったが、登場人物それぞれにしっかりした個性と設定があり、見終わった後もしっかり記憶に残っていた。
ところで真面目な話、この種の物語は「強いものが勝つ」とてもシンプルなパワーゲームである。弱くなれば格下の者に立場を脅かされる。あのエンディングを迎えた時はスカッとした。でも一方で「ゲームをひっくり返せるだけの恵まれた肉体を持っていなければ状況を変えることはできない」と心のどこかで思っている。あの砦で生活していた大半の人間はゲームに参加する権利さえもらえない。そこがなんとも切ない。
そして一番切なかったのは、互助機能が備わってるはずの九龍城砦でさえ救えなかった薬物中毒者たちと売春婦たち。どちらもシノギのために必要だったから龍も口を出さなかったのだろうが。
九龍城砦に出てたキャストが出てた作品
自分が過去に見てきた作品で九龍城砦に出演しているキャストが出ていた作品がいくつかあったので、ちょっとご紹介。配信ではやってないけど、レンタルでは今でも借りられるはずなので興味があれば是非見てほしい。
ルイス・クー出演『特攻!BAD BOYS』
イーキン・チェン、ルイス・クーのダブル主演のアクションコメディ。
花嫁の奪還や人捜しなど何でも請け負う「特攻!BAD BOYS」。メンバーはリーダー格のキング(イーキン・チェン)、相棒のジャック(ルイス・クー)そしてキングの妹で情報収集のエキスパート、クイーン(クリスティ・ヨン)。彼らの元に行方不明になった女性を探して欲しいとの依頼が2件舞い込む。簡単な人捜しかと思いきや、探している女性はどちらも同じ顔をしていて…
キング:イーキン・チェン(宮本充)
ジャック:ルイス・クー(小山力也)
クイーン:クリスティ・ヨン(井上喜久子)
とても時代を感じるファッションとジョークのセンスに、やたらと多用されるスローモーション。しかも頻繁にアイキャッチがはいってくる。若手監督が頑張って作った珍妙なアイドルムービーといった感じ。ルイス・クーがクール(?)なモテキャラを演じている。ずぶ濡れになりながらギラギラした目で戦う姿はインパクトがでかい。
めちゃくちゃチャラい宮本さんと斜に構えた小山さんの掛け合いが面白い。井上さんのクリスティ・ヨンもとても魅力的で好き。
ルイス・クー、サモ・ハン・キンポー出演『天上の剣』
イーキン・チェン、ルイス・クー共演のファンタジーアクション。サモ・ハン・キンポーも出演している。
玄天宗:イーキン・チェン(宮本充)
丹辰子/血魔宿主:ルイス・クー(小山力也)
狐月大師/李英奇:セシリア・チャン(村井かずさ)
白眉真人:サモ・ハン・キンポー(水島裕)
パッケージではあたかもチャン・ツィーがメインのように映っているが、そんなに出てこない。全編通して超微妙なCGが使われたワイヤーアクションが目玉なのだが、肝心のアクションがCGに覆われすぎてて見えない。ルイス・クーの黄金聖闘士みたいな衣装と戦い方がとても予想外。
やはりここでも宮本さんと小山さんがバディになっている。
アーロン・クォック出演『風雲 ストームライダーズ』
イーキン・チェン、アーロン・クォック共演、コミック原作のファンタジーアクション。
聶風:イーキン・チェン(宮本充)
歩驚雲:アーロン・クオック(小山力也)
雄覇:千葉真一
孔慈:クリスティ・ヤン(井上喜久子)
相変わらず髪が長いイーキン・チェンと、髪が青いアーロン・クォック。なんと敵のボスが千葉真一だったりする。キャストがルイス・クーからアーロン・クォックに変わっただけで、前述した『特攻!BAD BOYS』とキャストもキャラの立ち位置も吹き替えもほぼ一緒。
字幕版しかないけどAmazon primeで見られる。
ルイス・クー出演『真・三國無双』
KOEIのゲーム『真・三國無双』の実写版。ルイス・クーが呂布を演じている。
黄巾の乱から呂布討伐までを描いたストーリー。ゲームのストーリーからだいぶ変更され、ファンタジー要素が強くなっている。
呂布:ルイス・クー(稲田徹)
関羽:ハンギョン(増谷康紀)
劉備:トニー・ヤン(遠藤守哉)
鋳剣砦の主:カリーナ・ラウ(西村野歩子)
ルイス・クーの呂布。最近の中華系の俳優を知らないからなんとも言えないけど、もっと呂布っぽい人がいるだろうというのが本音。眼力は凄まじいが、如何せん線が細すぎる。そして、その印象をさらに上回る関羽。こんなに貧弱そうな関羽、見たことない。劉備も関羽も張飛も演じている役者が若くて華奢すぎて、ゲームからそのまま起用した声優陣の声とぜんぜん合ってない。
主役格の俳優陣は正直全然合ってなかったけど、董卓と超角はとても良かった。
世界観を完全にファンタジーにしたことで黄巾賊の兵士がゾンビになってたのはどうかと思ったけど。
全体的にCGゴリゴリのアクションがメインだったから、歴史的な雰囲気を犠牲にしてファンタジーに振った選択は良かったかもしれない。オリジナルの鋳剣砦の主を演じたカリーナ・ラウも雰囲気があって良かったし。違和感が半端ないけど、個人的には嫌いじゃない作品。
ルイス・クー出演『ホワイト・ストーム』
アンディ・ラウ、ルイス・クー共演のアクションノワール。
同じ組織で兄弟分として裏社会を生きてきたユー・シュンティンと地蔵(ディゾン)。しかし、地蔵の部下が組織の禁制品である薬物に手を出していたことで、地蔵にも薬物売買の疑いがかかる。ボスの指示でシュンティンは地蔵の指を三本切り落とし、地蔵は組を破門させられる。数年後、シュンティンは裏社会から足を洗い、投資家として成功。持株会社を設立し、麻薬撲滅運動に尽力していた。一方、地蔵は麻薬取引を本業とし、裏社会で麻薬王と呼ばれる地位まで上り詰める…
ユー・シュンティン:アンディ・ラウ(井上和彦)
地蔵(ディゾン):ルイス・クー(小山力也)
ラム刑事:ミウ・キウワイ(山本兼平)
正統派二枚目のアンディ・ラウと、野心と復讐心に燃える金メッキの義手をはめたザ・悪役のルイス・クーが対立する「麻薬ダメ、ゼッタイ」映画。「九龍城砦」を見た後にこの作品の粘着質で嫌味な男・地蔵を見るとルイス・クーの役幅の広さに驚く。
終盤のカーチェイスシーンが非常に良くできていて、狭い空間だからこそ生きてくるスピード感と迫力がすごかった。
葬儀と競馬場のシーンは香港を舞台にした作品のお約束といったところだろうか。
九条の香港料理屋「蓮蓮 香港の家庭料理」
映画を見た帰り、せっかくなので香港料理、あわよくば叉焼丼を食べたいと思って探したところ、九条に香港料理の専門店を見つけた。
行ってびっくり、新地のど真ん中。ランチならともかく、ディナーで行くと他の店に目が行ってしまう。
開店2年目らしく(インスタに載ってた)店は新しく、おしゃれ。テレビからは香港のバラエティ番組が流れ、お客さんは皆、中華系。前に行ったバングラディッシュ料理屋もそうだけど、その国の人が日本に来てわざわざ食べに行くお店はだいたいハズレがない。ここも同じで、日本にいながら香港の風を感じられる稀有なお店である。
メニューの一番目立つところに載ってた叉焼丼と、あまり見たことないタロ芋まんを注文した。
卵2個乗せの贅沢仕様。チャーシューは食べ応えあり。器は見た目じゃわからないかもしれないけど、底がかなり深くボリュームタップリ。
タロ芋まんはもっちりとした皮に甘すぎない餡がしっかり入っててこちらも美味。甘さ控えめが好きな自分にはちょうど良い塩梅だった。
店の入り口では雑貨も販売していたので、ポストカードとステッカーを購入した。
↓↓お店のインスタグラムはこちら↓↓
九龍城寨之圍城 / 電影實景集
割と建物が好きなので、今回の『トワイライト・ウォリアーズ 決戦! 九龍城砦』のセットもめちゃくちゃ自分好みだった。取り壊されてしまった場所の記憶と記録と願望を元に組み立てられたイマジナリーの世界の九龍城砦。そこに人が加わることでリアリティが生まれる。人の思いが強く反映されている人工物を見るのは楽しい。
香港で映画のセットを中心に集めた写真集が販売されていることをネットで知り、個人輸入で取り寄せることにした。ちなみに、わざわざ個人輸入をしてまで取り寄せたのは2回目で、1回目はイギリスから取り寄せた、ドラマ『SHERLOCK』のジョンが使っているのと同じユニオンジャックのクッションだった。
↓↓今回届いた写真集がこちら↓↓
キャストの写真は一切載っていないけど、作中の人々が生活するシーンの写真と、スタッフのインタビューが掲載されている。また、外装が凝っていて、いかにこの作品が愛されて作られているかがわかる。
さらに、写真集を注文したら映画のグッズとして販売されているピンバッジと、『トワイライト・ウォリアーズ 決戦! 九龍城砦』の原作者・余兒氏のサイン入りポストカードもお土産につけてくれた。
↓↓自分が利用したネットショップはこちら↓↓
実はあと一つ、映画公式グッズの九龍城砦模型ブックノックも個人輸入してしまったが、これは別の記事で紹介しよう。