クリスマスシーズンに突入して、平日でもナイター営業を始めた布引ハーブ園に行ってきた。
布引ってどこ?って人のために簡単に説明すると、兵庫県の太平洋側のまぁまぁ繁盛している町、神戸市中央区の新神戸駅から北の方角、六甲山の中腹に布引の滝という結構大きな滝がある。その周辺はハイキング用の道が整備されており、ロープウェイも通っていて頂上から中腹にかけて布引ハーブ園というリゾート施設が広がっている。ハーブとハーブに関するあらゆる情報が詰まっているハーブ好きのパラダイスである。
ロープウェイ
新神戸駅からロープウェイの駅までは直結。ちょっと歩くけどアクセスしやすい場所にある。
ゴンドラは最大6人まで乗れるコンパクトなサイズ。30秒ごとに来るのでイメージ的には観覧車みたいな感じ。駅から出て行くときの加速度が想像していたよりも早く、外に放り出されるかと思ってかなりびびった。しかも結構揺れる。突然神戸の町が眼下に広がるので綺麗と思うより先に恐怖が襲ってくる。高所恐怖症の人にはつらい(自分もあまり得意ではない)。
ある程度進むと山に入る。地面が近く感じ、慣れてきて余裕が出てくる。途中で布引の滝も見られる。
中間駅で一度降りるか聞かれるが今回はスルー。中間駅から頂上の駅まで5分もしないうちに到着した。
頂上から見る景色は壮観。
クリスマスマーケット
頂上にある土産物売り場には、ハーブやハチミツ関係の商品、名産品が数多く並んでいる。お気に入りはハーブのヘア&ボディミスト、ハチミツのど飴だ。
クリスマスシーズンには展望プラザでクリスマスマーケットが開催されており、クリスマスにまつわるお菓子や玩具、ドイツ料理などが販売されている。
販売されている料理、公式サイトでは良い感じのお皿に盛り付けされているけど、実際は紙コップと紙のお皿なのでちょっと萎えた。雰囲気を楽しみたい人はメラミン皿とか割れない耐熱コップとか持って行くと良いかも。今回自分はお弁当と飲み物持参で行ったので基本的に何も買わなかった。ただ、ホットワインはどんなものか気になって買った。アルコールがあまり飛んでないどころか逆に煮詰まってて、下戸な自分には一口で十分だった。
園内散策
イルミネーションのライトアップまで時間があるのでのんびり中間駅まで園内を散策することにした。分かってたけど、時期的に花はほとんど咲いていなかった。それでも、植えられている植物は葉に香りの成分があるものが大半だったので、立ち止まって説明書きを見ながら葉を触り、香りを嗅ぐ。それだけでも十分楽しめた。今度は是非、花の咲く季節に訪れたい。
休憩所には自立式のハンモックが設置されていて、揺られながら空や景色を見ることができる。しかし、冬場はさすがに寒い。
グラスハウス
山頂からちょっと離れた場所にドーム状の建物がある。ここには、スパイスに関する資料室やクラフトコーナー、温室やレストラン、テラス、足湯などがある。
今回行ったときは残念ながら足湯が調整中で使えなかった。
玄関ホールもクリスマス仕様。ポインセチアが華やかで、他には柑橘系の樹木も植えられていた。
スパイス工房は2階。スパイスに関する展示がされている。エレベーターで上がると、扉が開いた瞬間に濃度高めのスパイスフレーバーが鼻腔を刺激する。すり鉢に入ったハーブがテーブルの上に大量に並んでいて、香りを聞くことができる。しかし、カルダモンのような強い香りのもの以外は空気にさらされてほとんど匂いがしなかった。
これは多分昔、ハーブを精製するために使われた道具だと思うのだが、説明書きがなかったのでどうやって使われるかは不明。いろいろ展示されているけど、全体的に説明が不足している。もったいない。
1階では、ハーブが生活の中で使われていた様子を再現したコーナーがあった。ヨーロッパの民家にお邪魔したような感じ。おしゃれなショールーム。湿気の多い日本の風土じゃこんな風にはならないだろう。
温室。思っていたよりも暖かくなかった。バナナとか、カクシダ(コウモリシダ)とか、普段目にしない植物を目にできたのは良かったけど、だからか花はほとんど咲いていない。なんならちょっと枯れてる。テラスに通じる入り口付近には「愛」という名前の彫刻と赤い花でつくられたハートの植え込みがあった。天気が良かったので日光が良い感じに差し込んでいた。
ザ・ヴェランダ神戸のテラスからは山の全体像と神戸の町並みが一望できる。4人掛けのテーブルと椅子があったので、持ってきたお弁当を広げて昼食にした。ドリンクやスイーツを販売しているスタンドもあり、ここのホットワインは山頂で買うよりも50円安い。ハーブの足湯もあるけど今は調整中。
風の丘 中間駅
温室を出て中間地点の駅まで歩いて降りていく。その間にもハーブを乾燥させる小屋があったり、布引の滝をイメージした水場があったりして、花の咲く季節ならさぞ綺麗だろうなと思う。さすがに冬場はちょっと殺風景。
ロープウェイの支柱のそばから見上げていたら、すれ違うゴンドラが見えた。こんなにシンプルそうに見える構造でちゃんと崩壊せずに動いてるんだからすごい。
駅の横の風の丘芝生広場にもハンモックがいくつか並んでいる。夕暮れ近くで肌寒くなってきたというのに、午前中よりも多くの人が寝ている。ここからでも街がよく見える。暖かい時期なら、ハンモックに腰掛けて夜景を見るのも良いかもしれない。
香りの資料館
中間駅から再び頂上へ。そろそろ日も落ちてきて、ライトアップに備えてにわかに活気づいてきた展望プラザ。まだ時間に余裕があったので、先ほど行っていなかった香りの資料館に向かった。
入ってすぐの場所の目立つ場所に、昔のヨーロッパの生活を再現したミニチュアハウスがあった。それぞれの部屋に生花やドライフラワーがあしらわれ、当時どのように花と共生していたかがうかがい知れる。反射して分かりづらいが、かなり精密につくられている。『クリスマスキャロル』の世界観ってこんな感じなんだろうか。
約80種類のエッセンシャルオイルを比較できる「至高の香り探し」。いくつか試してみたが、だんだん鼻が麻痺してきて、違いが分からなくなってきた。
アンティークの香水瓶とか、香りの抽出方法を解説したコーナーもある。科学の世界。
ライトアップ
日も落ちて18時頃。ライトアップが映える時間になってきた。それに伴って人が増えてきた。椅子取りゲーム状態。
キラキラした雰囲気を堪能してからロープウェイで山を下りる。
日が落ちて辺りが暗く何も見えないので、日中とは違い高さに対する恐怖心はない。ロープウェイから見える夜景と、メタセコイヤに飾られたイルミネーションが美しく、この景色を見れただけでも来て良かったなと思えるほどだった。通年は土日祝のみのナイター営業らしい。人が(比較的)少ないタイミングで夜景を楽しむなら、平日でもナイターをやってくれるこの時期にくるのが良いのかもしれない。とはいえ、ライトアップが始まる時間になると麓の駅は平日にもかかわらず酷い混雑だったが。
今度は花盛りの春から秋にかけて行きたいものだが、実は前回花の季節に行った時、一緒にきた人の花粉症がひどくて花を楽しむ余裕がなかった。アレルギーを抑えつつ楽しむ方法があればいいのだが。
↓↓その他の旅行記事↓↓