『ガメラ3 邪神覚醒』と『キング・コング(2005)』しか見たことがないくらい、怪獣ドラマに疎い自分がなぜ、『モナーク』を見る気になったのか。それはひとえに宮本さんが予告PVにちらっと出てたから。雰囲気を見るに2〜3話出れば良い方なんじゃないかと思いつつ、とりあえず全話見ることにする。
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ざっくりした作品紹介
レジェンダリー・ピクチャーズが制作したモンスター・ヴァース『GODZILLA』『キングコング:髑髏島の巨神』『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』『ゴジラvsコング』をベースにしたゴジラのドラマシリーズ。2024年には『Godzilla x Kong: The New Empire』が公開を控えている。
怪獣出現によりサンフランシスコが大破した日「G Day」。その場に偶然居合わせたケイトは怪獣の恐怖を目の当たりにする。その数週間後、父ヒロシが飛行機事故で行方不明に。ケイトはヒロシの秘密を探るため、残された鍵を持ってヒロシが生活していたと思われるアパートを訪れるために日本へ向かう。そこでケイトが目にしたものは、ヒロシが築いたもうひとつの家庭だった…
ざっくりしたあらすじ※ネタバレ注意
1955年、ワシントンDC。
リーの新しい上司となったハッチのオフィス。リー、ビリー、ケイコがハッチに報告書を提出している。ハッチは明確な敵意を剥き出しにしてモナークの成果をこき下ろす。さらに、3人(主に日本人であるケイコ)に対して侮蔑の言葉を吐き続ける。ついにビリーが切れてハッチに殴りかかった。
モナークの地下オフィス。
結果、3人はモナークの地下室に追いやられた。パケット将軍に直接取り次いでもらおうにも、怪獣の居場所を教えない限りはそれも難しい。リーはゴジラのことを軍に漏らさないよう、ケイコに釘を刺されていたのだ。リーは状況を打破するための解決法を思いつく。それは、まだ判明していない怪獣の生態や生息している可能性が高い場所をでっちあげ、もっともらしい報告書を予算委員会に提出することだった。
後日、モナークの地下オフィス。
ケイコとビリーは予算委員会に提出する資料を作っていたが、ビリーの作った地図は荒唐無稽で説得力がない。知識のないハッチやパケット将軍にも理解できるよう、情報を精査する必要がある。話の途中でケイコはビリーに隠していることがあると告白する。ビリーは何も聞かずケイコを信頼すると返す。
夜、モナークの地下オフィス。
一人で地図と向き合うビリー。するとそこに1匹の蟻が。蟻はしばし地図上を歩いていたが、突然姿を消した。紙に空いていた小さな穴から出て行っただけだったのだ。それを見たビリーはあらゆる謎を解き明かす理論を思いつく。居ても立っても居られなくなったビリーは、夜にもかかわらずケイコの自宅に押しかけた。戸惑うケイコを無視して自分の持論を展開する。ビリー曰く、地下には自分たちの世界よりも広い空間が広がっており、怪獣は地下の穴から地上に現れていたのだ。ビリーの持論に対し、素直に賞賛するケイコ。どこからか幼い子供の声がする。ビリーが声のする方を見ると、そこには小さな男の子がいた。ケイコには子どもがいたのだ。息子ヒロシの存在こそ、日本人のケイコがアメリカに来た理由だった。自分の立場を守るために息子がいることを秘密にしていたと告白するケイコ。ビリーはふたりを守ることを改めて誓う。
一方、リーは本部にいるパケット将軍に会いに来ていた。ハッチの報告書には記載されていない情報を手土産として将軍に手渡すためだった。将軍にゴジラの生存を報告したリーは自分が持ってきた情報の代わりに、モナーク内におけるケイコとビリーの地位を確固たるものにすることを約束させる。
2015年、カザフスタン。
リーは夢を見ていた。車の中でビリーとケイコが談笑している。話はケイコの息子ヒロシのこと。ケイコが自分に向かって笑いかける。そこで目が覚めた。車の中にはデュヴァルと数人の元モナーク兵がいる。目的地まで後わずかだった。
リーたちは巨大な工場跡地にたどり着く。かつて、リーとビリー、ケイコが調査に訪れた場所。そしてケイコがサイロの穴の中に落ちていった場所でもある。
モナークのオフィス。
ティムはケイト、ケンタロウ、メイを引き連れてモナークの内部を案内する。そこにランダ家の功績はない。3人はヴェルデューゴから、リーがアラスカで穴を塞いだことにより他の地点から発生しているガンマ量に影響が出ていると説明される。現在は安定しているとはいえ、次の爆発で何が起こるかわからない。モナークはリーが次に向かう場所の情報を欲していた。
かつて3人が使っていた地下のオフィスはティムが使っていた。ティムは本来なら捨てるはずの請求書や細かい書類などを全て保管していた。そこから何か手がかりが見つかるかもしれない。その書類の中から、ケイトは祖母のケイコが行方不明になった時の報告書を見つける。場所はカザフスタン。ヴェルデューゴに探索隊を出すよう打診する。モナークとして海外での作戦行動は起こせないが、小規模なチームであれば可能である。ティム、ケイト、ケンタロウ、メイは自分たちが現地に向かうことを提案し、ヴェルデューゴからの許可を得る。
カザフスタン。
ティムたち4人と案内役であるモナーク兵数人が車に乗って目的地に向かっている。
工場跡地。リーは確かにここにきている。原子炉の中を進む途中で大量の怪獣の抜け殻を発見する4人。ついにサイロの中央部に到達する。ケイコが引き摺り込まれた穴の前に立ち尽くすティムたち。ティム曰く、この穴が怪獣たちのいる世界に繋がっている。見たところ、穴の周囲にリーたちが設置したであろう強力な爆弾がいくつも配置されていた。モナーク兵が解除を試みようとしたその時、デュヴァルたちが現れる。双方の緊張感が高まる中、ケイトはリーと話し合うことに。
リーは話し合いの場にケイトだけを呼んだ。それはケイトが「ゴジラと目があった」からだった。リーはゴジラには明確な意思があり、自分たちの世界と地下の世界を守るために行動していると持論を展開する。かつて自分も地下の世界に行き、そこには自分たちとは全く別の法則があることを知った。二つの世界を守るために全ての穴を塞ぐつもりだとケイトに説明する。そこには信念と、贖罪の気持ちがあった。時限爆弾のスイッチを押すリー。その時、大きな地響きと共に穴が崩落し、近くにいたメイが穴の中に落ちてしまった。ケイトが助けに向かおうとするが、穴の中から巨大な翼を持つ怪獣が現れる。間一髪のところで翼竜からの攻撃を回避できたケイトだったが、助けに入ったリーもろとも穴の中に落ちてしまった。
ざっくりした人物紹介と相関
リー(1950年代)
演:ワイアット・ラッセル
軍人。友人であるケイコとビリーと共にモナークを立ち上げた。軍から資金を得るため上司であるパケット将軍とのパイプ役を務めている。ケイコに気がある。
ケイコ
演:マリ・ヤマモト(山本真理)
ビリーと共に巨大生物を追いかけている科学者。ヒロシという名の幼い息子がいる。
ビリー
演:アンダーズ・ホーム
ケイコのパートナーで科学者。思い込みが強いタイプ。思ったことをすぐに口に出すタイプで交渉ごとが苦手。
パケット将軍
演:クリストファー・ハイアーダール
リーの上司。上下関係を絶対視する典型的な軍人。一筋縄ではいかない人物。
リー(2015年)
演:カート・ラッセル
ケイトたちをアラスカに連れてきた張本人。地下世界と地上世界の穴を塞ぐために元モナークのデュヴァルと行動している。
ケイト
演:アンナ・サワイ(澤井杏奈)
G Dayの被害者。学校で理科の教師をしていた。リーを止めるためモナークに協力している。
メイ
演:カーシー・クレモンズ
ケンタロウの元恋人でケイトのパートナー。自分の問題が解決した後もケイトと共に行動している。
ケンタロウ
演:レン・ワタベ(渡部蓮)
ケイトが日本で出会った異父兄弟。アーティスト。父に対して失望している。
ティム
演:ジョー・ティペット
モナークの関係者。モナークの創設者である3人に敬意を払っている怪獣オタク。
ヴェルデューゴ
演:ミレリー・テイラー
モナークの副長官。
キャストと吹き替え
役名 | 役者 | 吹き替え |
ケイコ | マリ・ヤマモト(山本真理) | 田中理恵 |
ティム | ジョー・ティペット | 菊池康弘 |
ビリー | アンダーズ・ホーム | 浪川大輔 |
ケイト | アンナ・サワイ(澤井杏奈) | 喜多村英梨 |
リー(1955年) | ワイアット・ラッセル | 日野聡 |
リー(2015年) | カート・ラッセル | 安原義人 |
ケンタロウ | レン・ワタベ(渡部蓮) | 村瀬歩 |
デュヴァル | エリサ・ラソウスキ | 川﨑芽衣子 |
メイ | カーシー・クレモンズ | 潘めぐみ |
ヴェルデューゴ | ミレリー・テイラー | 井上喜久子 |
パケット将軍 | クリストファー・ハイアーダール | 宮本充 |
※SNSなどで役者や所属事務所などが自己申告している情報も掲載しています。
キャストのみの表記
石井まみ、谷部央年、近貞月乃
ざっくりとした所感
リーにいいように転がされている感が否めないパケット将軍。がっかりヴィランな雰囲気が漂う。後任に添えたハッチもわかりやすく無能感満載だが、ああいうマッチョ体質な組織で上に行く人間なんて現実でもあんなものだろう。
あいかわらずケイトが危機管理に対してかなり脆弱なのでなんとかしたほうがいい。銃撃戦にならないから防弾ベストはいらないらしいが、怪獣が出るであろう場所になんの装備もなく突入するって、今まで何を学んできたの?ってレベル。他のメンバーもそうだが、せめてヘルメットくらいはしていけ。
ところで、リーはゴジラのどの行動を見て「自分たちの世界と地下の世界を守るために行動している」って思ったんだろうか。ゴジラさんはただウロウロしているようにしか見えなかったが。今後、何らかの説明描写があることを期待したい。
他の話へのリンク
第1話「余波」
第2話「旅立ち」
第3話「秘密とウソ」
第4話「パラレルとインテリア」
第5話「出口」
第6話「恐ろしい奇跡」
第7話「本物のメイはどうぞご起立を」
第8話「生得権」
第9話「世界軸/アクシス・ムンディ」
第10話「論理を超えて」