そうだ、武蔵野に行こう①〜でかい公園突っ切って文豪たちの歴史を知る旅〜

舞台を見るため、約1年ぶりに東京に来た。 いつもは新宿や銀座など都心で行動していたけど、せっかく旅行に行くのに毎回同じ場所ではもったいない。ということで、今回は少し離れて武蔵野で1泊2日を過ごすことにした。 しかし、なぜ今回武蔵野を選んだのか。それは数ヶ月前にAmazon Kindleで半額セールをしていた『地球の歩き方 東京 多摩地域』を購入したから。読んでみると面白そうなスポットが固まっていたので即決した。

J02 地球の歩き方 東京 多摩地域-高尾・御岳・奥多摩と全30市町村を完全網羅 (地球の歩き方J)

でも、本当のところは日程をずらしてコミコンでベネディクト・カンバーバッチとトム・ヒドルストンに会ってみたい気もしていた。10年ぐらい前なら即決で行ってたんだろうけど、正直今は会って写真を撮ったりサインをもらうことに大金と労力を払う気になれなかった。でもこれ、二人が東京で舞台をするっていう話ならたとえ1席10万円だろうが出してたな。彼らが提供するコンテンツに興味があるのであって、俳優個人に対してへの関心はそれほどでもなくなった。

 

新幹線で東京へ、そして吉祥寺へ

大阪駅で駅弁を買って新幹線の中で食べる。駅構内で食べるより比較的安くつくし、何より車窓の景色を見ながらのんびり食べられる。深夜バスで旅行していた頃からは考えられない自分の変化。よほどのことがない限りもう深夜バスは選ばない。

 

↓↓淡路屋の「冬のあじわい」↓↓
このサイズとボリュームで1,000円以下は安い方だと思う。

冬のにぎわい

冬のにぎわい

車窓

雨が降ると聞いていたけど、運よく晴れてて良かった。というか晴れすぎててむしろ暑いぐらい。

 

↓↓初めて来た吉祥寺駅↓↓

吉祥寺駅

吉祥寺駅

昔『カフェ吉祥寺で』という漫画とドラマCDを持っていて、そこに書かれてた「閑静な住宅街」という情報しかない。
駅周辺は賑やかだけど、確かに都心に比べたら人通りは少ない方だと思う。大型商業施設も大きな公園もあるし住みやすそう。
ここら辺に住むならどれぐらいかかるのか気になって物件サイトを調べたら1Kで10万前後、1LDKで15万前後が相場だった。月収20〜30万ぐらいないとしんどいかな。

 

井の頭恩賜公園

大正6年に日本最初の郊外公園として開園しためっちゃ広い公園。
施設内に三鷹の森ジブリ美術館があるみたいだけど、自分ジブリにそれほど興味がないのでスルー。
紅葉が非常に鮮やかであった。いい時期にきたものだ。

井の頭

井の頭

スワンボートはやってなかった。これに乗ると恋人は必ず別れるってジンクス、今でも言われているのだろうか。

井の頭

↓↓井の頭弁財天(大盛寺)↓↓
金運・縁結び・芸能の神様らしい。これからお芝居を見に行くから丁度良かった。

井の頭

井の頭

広過ぎてマップがないと正直自分がどこにいてどこに向かっているのかわからなくなった。もっと時間がある時にのんびり歩きたいものである。

 

山本有三記念館

「山本有三って誰?」

調べてみたら大正期の劇作家・小説家で、代表作は『坂崎出羽守』や映画化もされた『女の一生』『路傍の石』。
1964年に制作された『路傍の石』の映画版で主人公の吾一を演じたのは子役時代の池田秀一さんらしい。豆知識。
子供向けに出版された「日本少国民文庫」の編纂も手がけており、この中に収録されている吉野源三郎の『君たちはどう生きるか』は今年話題になった宮崎駿監督作品の原作。

君たちはどう生きるか (岩波文庫)

著者:吉野源三郎

大正時代に建てられた洋風建築で設計者は不明。

山本有三記念館

1階の応接間には手の込んだ調度品や暖炉があり、くつろげる空間が広がっている。写真には写っていないが、天井はアーチ型になっていて高く解放感のある作りになっている。

山本有三記念館

山本有三記念館

階段のステンドグラスがとても荘厳で美しい。

山本有三記念館

山本有三記念館

2階には和室もある。ここはもともと洋室だったのを山本有三の意向で和室に変えたらしい。当時はここで作品を書いていたのだろう。

山本有三記念館

玄関を出た先に見える紅葉が見事。

山本有三記念館

建物好きとしては屋根裏部屋も見てみたかったが、こちらは非公開だった。残念。

 

太宰治文学サロン

山本有三記念館を出て10〜15分ほど、三鷹駅の方に歩くと太宰治ゆかりの書籍を集めた文学サロンがある。ここには常時ボランティアガイドがいて初めてきた人にも丁寧に太宰治について解説してくれる。

太宰治

コーヒーやお茶、お菓子を食べながら本を閲覧することもできる。
今回注文はしなかったけど気になる本があったので15分ほど滞在させてもらった。

太宰治

ちなみに個人的には太宰治より坂口安吾の作品が好きである。

この時読んだ本は太宰治と坂口安吾を特集したもので、坂口安吾と阿部定の対談や、太宰治と坂口安吾と織田作之助の座談会が載ってて実に興味深かった。他の作家について「あれは文学じゃない」とか「内容は薄いが文章はうまい」とか批評してて人間臭い部分が垣間見れた。あの本ちょっと欲しかったな。

 

三鷹跨線人道橋

文学サロンでガイドの人から「お時間があるなら太宰治に所縁のある跨線人道橋に行ってみるといいですよ、今月で撤去されてしまいますから」と言われたので行ってみることにした。

 

↓↓その前に三鷹駅で腹ごしらえ↓↓

三鷹ランチ

駅から線路に沿って西の方に歩くこと5〜10分。みるからに古いコンクリートの階段を登ると錆びた陸橋が現れる。太宰治ファンと鉄道ファンがわらわらしてた。確かにいいフォトスポットである。

跨線橋

跨線橋

跨線橋

今は高層ビルで見えにくくなっているけどこの方角に富士山があるはず。太宰治が生きていた頃はおそらくそれほど高い建物もなかっただろうから、富士山がよく見えたんじゃないかな。

跨線橋

階段、結構ボロボロで歩き慣れてないと転びそう。ここら辺に住んでる人からすれば日常の一風景に過ぎないんだろうな。

跨線橋

そういえば、太宰治が入水自殺した玉川上水。碑石があったらしくどこら辺かなと思って調べたら、山本有三記念館のそばで思いっきり素通りしてた。今更見に行く気にもなれなかった。

 

JR東日本ホテルメッツ武蔵境

今回のホテルは武蔵境駅からすぐのJR東日本ホテルメッツ武蔵境。

メッツ

立地良し、スタッフの対応も丁寧、清潔感もある。アメニティはロビーにあるものを選んで持ち帰るシステム、部屋は狭いけど寝るだけなら十分。何よりベッドサイドやデスクにコンセントがある。個人的にこれが一番重要。

メッツ

メッツ

メッツ

メッツ

晩御飯は外食しようかと思ったけど、駅構内で豆狸のいなりすしを見つけたのでホテルに持ち帰って食べることにした。以前友人が買ってきてくれたわさびいなりが美味しくて忘れられなかったのだ。それから近くのカルディでカップの酸辣湯麺も買った。ディナーはこれで十分。

ディナー

 

武蔵野2日目の話はまた後日。

 

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木野 エルゴ

自由と孤独を愛する素浪人。映画と旅行、料理その他諸々趣味が多い。俳優・声優の宮本充さんの吹き替え作品ファン。

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